眠っている着物をとびきりの一着に

古い時代の着物に触れると、素材の良さや色柄の繊細さのほかにも衣服としての効果の高さに驚きます。

絹の素材は、見た目が美しいだけでなく寒い時期には温かさを与えることに加え、人間の体にとってデトックス効果が高いことでも知られています。

人の皮膚の毛穴から排出される毒素をシルクが吸い取ってくれるのだそう。

まさにシルクの素材が美しさと実用性で人間を守ってくれているような安心感を覚えますね。

もう日の目を見ることがないと思われるほど長い間眠っていた着物が、職人さんの手によって美しくよみがえりました。

「洗い張り」という技術が古くから日本にあることが、「ものを大切にする日本人の心を映し出している」ように感じます。

その素晴らしい技術や職人さん、そして繋いでくださった方のおかげで、今私たちのアトリエでは着物リメイクを行うことができていることが奇跡のように感じます。

一般的な着物リメイクでは、「着物地をできるだけ無駄のない方法で裁断を行う」ため、直線断ちで作られることがほとんど。

ゆったりとした直線断ちの洋服はリラックスした雰囲気でカジュアルな印象にはなります。

フォーマルなシーンで着たい場合は、立体裁断を行うことでシルエットの美しさを際立たせ、エレガントで優雅な印象になります。

全体のシルエットはもちろん、スカートの裾に三角形のマチを入れることで、Aラインのスカートを揺れるようなマーメイドラインのスカートに。

背中からウエストラインに向けてのS字ラインのくびれも立体裁断で女性らしい柔らかさを表現できます。

くるみボタンが並ぶことで、 S字ラインがより強調されますね*

日本の着物とフランスレースの融合、直線断ちの日本の着物とフランスの立体裁断の融合で、どこにもない着物リメイクが実現しました。

自分だけの大切なお着物を、とびきりのお気に入りのドレスにリメイクしてみませんか。