1950年代のディオールをイメージしたコート

着物リメイクで生まれ変わったピークドラペルのコートとブラウス。

尖った(ピーク)襟(ラペル)のデザインは、もともとフォーマルなシーンで使われるものでしたが、現在はビジネスやカジュアルなシーンでも使われています。

優雅さや華やかさをさりげなく表現できるのが魅力です。

鹿の子柄の赤と白に、こんなに鮮やかなローズピンクの裏地を合わせるなんて素敵。

と感じて1950年代のクリスチャン・ディオールのようにスタイリッシュで洗練されたコートを作ってみたい、と思いつきました。

でも古い着物のままでは、綺麗な仕上がりにすることができません。

腕のいい職人さんと繋いでくださった方のおかげで、毎回美しくよみがえる着物地に新しい気持ちで制作に臨むことができます。

「ピークドラペル」は、尖った襟の形が上を示しているように、着る人の心を高めてくれる気がします。

内側に着るブラウスには、着物の八掛部分を使い、生地が足りない分は洋服用のコットンで微妙なツートンカラーに仕上げました。

ボウタイを結ぶ襟はクラシカルで優しく、改まった雰囲気にもなるのでビジネスでもカジュアル人気があるデザインです。

赤や白、ピンクという色は、女性らしさを表現してくれるお花のような存在の色だと感じています。

着る人や見る人の気持ちが高まり、自然と笑顔になる。

心にポッと陽が灯るような着物リメイクを目指しています。

立体裁断研究所やオートクチュールのアトリエでの経験を生かして、より美しく着心地の良い着物リメイクを行なっています。