仮縫い後のパターン修正

リメイクドレスの場合でも必ず仮縫いを行い、着心地と美しいシルエット作りを大切にしています。

仮縫いで変更になったラインは、体の上で修正箇所をチャコペンで写し取り、後で型紙上で寸法を合わせたあと、左右や前後の誤差がないか確認を行います。

大きな変化がない場合は、寸法上だけの修正でOKですが、細やかな変化がいくつもあった場合や、大幅な変化があった場合などは、型紙で修正するだけでなく、もう一度シーチング(生成りのコットン生地)で裁断・印つけをし縫い合わせて組み立て直します。

全体のシルエットや細部の流れに問題がないか再チェックするためです。

体に吸い付くようにフィットしたドレスは、細く見えるだけでなく、お体がキュッと引き締まったように見えるのが立体裁断を行ったドレスの特徴。視覚的に細やかな表情を確認しながら手で表情をつけていくことができるからです。

立体裁断を行う時に、一番大切にすることは「ナチュールであること」

どこにも無理がなく、自然界に存在するかのようなナチュラルなシルエットが女性の体を一番美しく見せるということをフランス人が熟知しているからこそ追求した美学だと感じます。

写真は、先日行ったウエディングドレスのリメイクの仮縫いの後→パターン修正→裁断・印つけ→縫い合わせて組み立て直したH様の仮縫いドレス。

先日の仮縫いに立ち会ってくださったH様の旦那様が「このドレスを着ると顔が小さく見えるね…」と不思議そうに見入っていらしたのが印象的でした。

ネックライン(襟ぐり)を決める時も、女性らしい優しさが出るライン、お顔周りがスッキリ見えるラインなどと、何度も案内線となる黒いテープを引き直しながら一番美しく見えるラインを追求して決めていますから、言葉にならない小さなこだわりをすくっていただいたような嬉しい気持ちになりました。

リメイクドレスの工程は完成までの道のりが長いのですが、楽しみに待っていてくださるお客様のご期待以上の仕上がりになるように、気持ちを引き締めて進めて行きたいです。


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