心にポッと陽が灯る

着物は、生地を無駄なく裁断されていて、わずかな切り込みを入れるだけで着られるという世界的に見ても持続可能性の高い衣服です。

でも、その考えの延長で「生地がもったいないから」「なるべくすべての生地を活用できるように」という思考法で着物リメイクを行なってしまった場合、どこか無理のある垢抜けない印象の洋服に仕上がってしまいます。

その理由は、平面的な着物の構造上、生地の活用だけを優先にしてしまった場合、どうしても体に馴染まずに、やぼったい印象になるからです。

着物リメイクをスタイリッシュに仕上げるためには、カッコよく言えば「ダイナミックに生地を活用する」ことを優先にすることです。

要するに無駄な部分、捨てるような生地を恐れずに裁断することが問われます。(とは言っても残った生地で小物を作ることはできますから、決して無駄にはなりません)

「着物リメイクだから、全身着物を使わないといけない」という考えから離れてデザインしたドレスは、トップスは帯の生地、スカートの部分にはイタリアで特別に染色してもらったドレス生地を使いました。

眠っていた着物を活かす時は、素材感や風合いを楽しんで新しい生地と組みわせると、自由度が増して洗練された印象のリメイクになります。

着る人や見る人の心にポッと陽が灯り、最高の笑顔になるリメイクドレスをご提案しています。